韓国映画「パラサイト半地下の家族」2回目観てきました。
改めて、半地下韓国実態は?韓国では映画パラサイトのような半地下生活は本当?
すごく気になりました。
パラサイト韓国映画の半地下は、すべてセットだということなので…。
今回、「半地下韓国実態は?韓国では映画パラサイトのような半地下生活は本当?」と題していろいろ調べてみたいと思います。
半地下韓国実態は?!
半地下というスペースは、韓国に実在するのか?
半地下は韓国語で、반지하(バンジハ)。
音的には日本語と似ています。
北朝鮮との戦争を想定して、シェルターとして作られたらしいです。
パラサイト韓国映画では、借金取りから逃げ隠れるためとも言われていますが、これに関しては、半地下よりも地下のことを指しています。
そのシェルターの名残りの空間…半地下物件がまだ韓国では居住空間として大々的に息づいています。
半地下とは?
何となくわかっている感じの半地下の状態。
半地下とは、家側面の半分くらいが地上に出ている地下室を言います
図で観るとこの3パターンになります。
出典:スーモカウンター注文住宅
ちなみに韓国映画「パラサイト半地下の家族」の場合は、映画を観ていると「傾斜地タイプ」のように映ります。
実際、半地下は韓国だけのものなんでしょうか?
半地下は韓国だけ?他の国は?
こんなにも傾斜がある韓国。
出典:NAVER 영화 기생충
韓国にだけ存在する独特の居住形態である『半地下』という空間が登場する。
ポン・ジュノ監督はこのように表現していますが、他の国(中華人民共和国一部やロシアなど寒い地域)は、寒さをしのぐために建物を建てる場合に半地下構造にします。
しかし、韓国のように半地下住宅が密集しているところは、あまりないように思います。(私が知らないだけ?)
韓国は、坂が多いので半地下の部屋を作るのが有効なようで、韓国ドラマにも半地下住宅は庶民系ドラマに登場しています。
日本でも土地事情によって、半地下構造の家に住む、半地下の住宅をオーダーする場合もあります。
映画パラサイトのような半地下生活は本当?
映画パラサイト半地下の家族のような半地下生活、今でも本当です。
そもそも、半地下の暮らしってどういうものなのでしょうか?
出典:스포츠한국
「今もソウルには5~
10パーセントの人たちが半地下で暮らしているといわれています 。彼らの生活は映画でも描きましたが、 外から家の中が丸見えでプライバシーもなく、洪水になれば、 家の中は泥水であふれ、不衛生で極悪の環境です。 そんな恐怖の中で日々暮らしている人たちがいることを、 この映画で伝えたかった」 ポン・ジュノ監督より
日本では、半地下物件に暮らしていて、格差生活を大きく取り上げられることはあまりありませんが、韓国では、半地下に建てられた貧困層用の住居が実際にあって、ここ数年建設ラッシュの高層マンションなど高所得者層の住民との経済格差が目に見えて表れてきています。
貧困・格差あっての半地下生活と言われていますが、いろんなところに半地下形態は存在します。ソウルで半地下に暮らすのは、住宅不足から若者が多い。
学生や若者の生活費負担軽減にも、半地下は家賃が抑えられているので有効です。
現在は半地下空間を工夫して楽しむ、安価な家賃を払って日々の生活を優雅に過ごしたり、貯蓄にまわす家族も増えています。
半地下の部屋は、あまり日光が入ってこない。
夏はジメジメしてカビが生えやすいですが、冬は暖かいそうです。
映画では、下水管が上部にあるシチュエーションなので、トイレが高い位置に。
水洗トイレの水が逆流する危険性があるので、高いところに設置してあるのが半地下のトイレ事情。そこは、韓国映画パラサイトでお馴染みですよね。
ただし、半地下でも下水管の位置が普通に下にあり、トイレは普通の位置にある住まいもあって、半地下によっても状況が異なっています。
半地下住宅が豪雨や洪水の影響を受けやすいのは、映画パラサイト半地下の家族の通りです。
半地下のメリット・デメリット
こんな感じで通行人にも生活の様子が見られてしまう半地下。上から覗いているのは息子・娘役のチェ・ウシクとパク・ソダム?
傾斜地などに地下室をつくる場合は、
傾斜地に半地下を作る方が、平地に半地下を作るよりもたくさん土を掘らなくていいから、作業が減って割安になりますね。
半地下のメリット
- 夏は涼しく冬は暖かいので、気温の温度差が少ない
- 遮音性が高い
- 地震の揺れが少ない
- 占有面積が広かったり、天井が高いものがある
- 家賃を安く抑えられる
- 玄関や窓が地上にある半地下物件は、陽射しが意外と入る
⑥明るく開放感のあるお部屋暮らしが可能
私が韓国に行った時に入ったカフェ、その名も반지하(バンジハ)=半地下
デメリット
- 湿気対策が必要(家具の配置・換気など)
- 大雨や洪水の浸水が影響する
- 立地によって、人目に触れてプライベートが保てない、又は逆に半地下で人の目につきにくく、防犯面に不安あり
➀防水工事をしていても、
湿気が多いと家具や洋服にもカビが生えますからね。収納関係は、靴箱が湿気で傷みやすいので、中の靴も要注意です。
➁大雨・洪水の影響を最小限にできるように、立地や周辺環境をしっかり確認して入居すること必須
半地下物件はどんな敷地に建てられたのかが重要で、地下水位が高い敷地(掘るとすぐに水が出る地域)で作られた半地下だと、室内は常に100%
物件によるところが大きいようです。
まとめ
出典:뉴스1
半地下の大雨後の様子。パラサイト半地下の家族のワンシーン。
今回韓国映画パラサイト半地下の家族を見て、半地下のことが気になったので「半地下韓国実態?映画パラサイトのような半地下生活は本当?」と題してお伝えしました。
経済の危機的状況から抜け出せないでいる、今の韓国社会のうす暗い部分なのかもしれません。
しかし、その半地下生活をリノベーションしたり、よりよく暮らそうと考えている方も多いのを知りました。
デメリットには対策を練り、メリットを活かしていて前向きな一面もありました。